GINZA MAISON HERMÈS
Le Forum
「コズミック・ガーデン」サンドラ・シント展
Cosmic Garden by Sandra Cinto
2020.2.11(火・祝)~5.10(日)
ブラジル・サンパウロを拠点に制作を続けるアーティスト、サンドラ・シントによる「コズミック・ガーデン」展を開催。
シントにとってドローイングとは、人々の体験や記憶、夢を共有するひとつの内省的な言語でありながら、時間と向かい合うひとつの重要な方法でもあり、瞑想や休息をも意味します。白や銀の細い線から描き出されるのは、荒れ狂う海、暴風雨や天空といった、人間の力の及ばない崇高さと結びつく光景ですが、ここでシントが問いかけるのは、自然の力による破壊や暴力そのものではなく、カタストロフや混沌といった状況に直面した時、私たち人間が感情と向き合う時間です。
本展では、宇宙を象徴的に表す青のグラデーションを用いながら、生命の流動や宇宙の時空を抽象的に重ね合わせたインスタレーション制作を行います。これらは、シントと親交のある何人かのアーティストたちとの共同作業によって行われますが、数日間にわたる作画は、ドローイングの反復的なリズムや波動が互いの瞑想の中で繋がりあい、空間へと共鳴してゆく特徴を生み出します。
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私はアートとは人々が自分自身と繋がり、自分という存在を理解する一つの方法だと信じています。そのようにして再発見された自分とは、どこか深甚で神秘的な姿をしているのではないでしょうか
― サンドラ・シント
「コズミック・ガーデン」は鑑賞者にも、自分との対話を促します。親密で緻密な細部から生み出されるリズムに導かれる没入的な体験は、いつしか空間を超時間的な庭と変えてゆくでしょう。宇宙という深淵の海にたたずむ休息の時間は、シントが求める不安定な社会に対する静かな抵抗の姿でもあるのです。
https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/forum/200211/